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合板のサイズについて

身長180㎝と言えば、多くの人がおよその高さを想像できると思います。しかし、「彼の身長は6尺だな」といわれるとどうでしょうか?

建築業界では、一般的な合板の大きさのことを「サブロク」と呼ぶことがあります。「サブロク」とは3×6尺のことで、合板の規格サイズである910㎜×1820㎜のことを指します。
1尺の長さは303㎜なので、大きさは畳と同じくらいの大きさとなります。

江戸時代の日本では、長さの単位に尺、質量の単位に貫を基本の単位とした単位系「尺貫法」が使われていました。

明治時代、政府は1885年に国際的な単位の統一を目的としたメートル条約に加盟し、1891年に度量衡法が公布されたのを機に、メートル法(長さの単位にメートル m、質量の単位にキログラム kgを基準とした単位系)を導入しました。しかし「尺貫法」を併用する形での導入だったために定着せず、1951年の計量法によって、尺貫法を取引や証明に使うことを禁止しました。これによりメートル法が定着しましたが、いくつかの単位は今も身のまわりで使われており、建築業界で使われている「尺」もその1つです。

家の設計図を見たことがある人の中には、910㎜や1820㎜などの数字が並んでいる図面を見て、「何故こんな中途半場な数字が使われているのか」と疑問を持ったことがある人もいるのではないでしょうか。建築業界で尺貫法が使われている理由は、「人の体や生活になじむ」「既製品の設備機器が尺単位に納まるように作られている」「ムダがなく機能的」などの理由があるようですが、いずれにしても建築の世界では尺(モジュール)の方が利便性が高く、主流となっています。

仕事中に聞く、「サブロク」という言葉の響きにも違和感を感じなくなりましたが、業界に入った当初は強く違和感を感じたことを思い出します。当たり前に使っていて疑問すら感じないことも、その由来や詳しい内容を調べることによって、業界知識・見識を深めていけたらと考えています。

 

 

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