梅の花を見て -寒い日に思ったこと-
最強寒波到来した1月25日。
各地で交通障害や農業被害などが相次いだこの日は「日本最低気温の日」の記念日でもあるらしい。内容としては、1902年(明治35年)の同日、北海道上川地方旭川市で日本気象観測史上の最低気温であるマイナス41.0℃を記録したことに由来して制定された記念日のようである。
法要で実家に帰っていたが、ふと庭に目をやると梅の花が咲いているのに気付いた。ニュースを調べてみると、12月20日に全国で初めて愛媛県松山市で梅が開花し(平年より16日早く、昨年より9日早い)、高知や佐賀では過去20年で最も早い梅の開花が発表され、東京でも同じく早い開花が発表されたようである。どうやら暖冬で各地の梅の開花が進んでおり、桜も早い開花が見込まれているようである。
早咲きの梅は私に祖父と父の姿を思い出させた。
祖父は盆栽が好きで、その姿を今でも想い出せる程に毎週末は庭で手入れを行っていた。そんな祖父が亡くなり、庭の水やりと手入れを引き継いだのが父である。それまで植物を触っている姿を見たことが無い父であったが、水やりと手入れを引継ぎ、欠かさずに毎日行っていた姿に教られたことがある。
「今まであまり関心がなかったことでも続けることで発見があり、最終的には喜びや楽しみが生まれてくる」
言葉でそう言った訳でなく行動で教えてくれたように、近年は月下美人などの花が咲くのを楽しみに、私のスマホに写真を送ってきたりもしていた。
家系の血なのか、私も植物が好きで育ててもいる。だからでもあるが、これからも梅や桜の花を見る度にスイッチが入り、頭の中に記憶が蘇るのだと思う。
父が植えた桜(娘の誕生記念樹)が咲いている頃、娘は幼稚園に入園する。もう少しでそんな子供の姿を見せれた思うと残念だと思うが、父や祖父から教えてもらったことを子供に伝えることが、いま私にできる家族の生きた証明であり、感謝である気がする。
同じく仕事や日常生活においても、思い出した姿や言葉の中に私を高めるヒントが含まれている気がしている。それらの記憶を大切にし、気付きの実践・応用を続けて行くことが私の日々を豊かにするような気がする。
そんなことを考えていた寒い日であった。