「ところで、節分の鬼ってどんな鬼なん？」
節分に向け、神棚に豆をお供えしていた時、ボソッと製造課の課長代理が呟きました。「日本昔話に出てくるような、赤色で虎柄模様パンツはいてる鬼やろ？」とは言ったものの、確かにどんな鬼なんやろ？と少し考えてしまいました。
 
当社ではなるべく年中行事を行いたいと考えているので、節分の豆まきの準備をしていますが、一体どんな鬼に向けて豆をまくのだろうか…。せっかくの機会なので鬼について調べたいと思います。
 
ネットで調べてみると、鬼の色には仏教に由来した意味があり、「仏教の瞑想修行を邪魔する5つの煩悩」が鬼の色で表されているようです。そのため豆まきの時は、自分が打ち勝ちたい煩悩の色の鬼に投げると良いそうです。

全く知らなかった内容に思わず、「へぇ～」と声が出て、「それなら俺は緑鬼やね」と言ったところ、即座に「いや黒鬼やろ…」と言われました。「欲望まみれで卑しい」と思われていたんだと思うと少し悲しい気持ちもしますが、今年の豆まきでしっかりと追い払いたいと思います。

≪鬼の色とその意味≫
赤鬼…貪欲を表しており、強い欲望や渇望を意味する。赤鬼に豆をぶつけると、自分の中の悪い心が取り除けると言われている。
 
青鬼…瞋恚(しんに)を表しており、悪意や憎しみ、怒りなどを意味する。青鬼に豆をぶつけると、福徳や良縁に恵まれると言われている。
 
黄鬼（または白鬼）…掉挙(じょうこ)・悪作（おさ）を表しており、心の動揺や後悔を意味する。黄（白）鬼に豆をぶつけることで、過去の後悔から解放されて自己中心的な考えが取り除かれると言われている。
 
緑鬼…「惛沈（コンチン）」「睡眠」の煩悩を表しており、倦怠・眠気・不健康を意味する。緑鬼に豆をぶつけることで、健康的で規則正しい生活を心がけることが出来ると言われている。
 
黒鬼…煩悩の「疑」を表しており、疑心暗鬼を意味する。黒鬼に豆をぶつけることで、卑しい気持ちが追い払われ心の平穏が戻ると言われている。