事業の再定義
およそ3年前、全面改訂したこのウェブサイトを立ち上げる際、自社の事業内容を初めてのお客様にどのようにお伝えすればいいかを思案して、2つの表現にたどり着きました。
ひとつは「合板からつくる合板」。原木を調達して合板を製造する工場は、その敷地も設備も人員も比較にならないくらい大規模ですが、当社が調達する材料は合板そのもの。その合板を加工して合板にする。2次加工用にお届けすることから名付けた1.5次加工という表現と併せ、JAS認定の際、全国的にみても非常にユニークな存在であるとの評価をいただきました。
もうひとつは「合板加工の開発工場」。合板の新しい用途をお客様とともに考え、合板の加工そのものを開発していきたいという思いを込めています。「切る・貼る・削る・つなぐ・塗る」と、5つの要素を組み合わせ、ワンストップでのソリューションを提供して、新しい付加価値を創造していくというものです。
平成30年の賀詞交歓会。久しぶりにお会いする業界の方々からの質問に、敢えて少し違った説明をしてみました。それは、「建材向けのプレカット事業」というものです。より具体的に踏み込んで、メインのお客様の属性と自社工場の役割とを明確にしたつもりですが、「わかり易いよ」とのコメントをいただきました。
規模の大小を織り交ぜて、日本全国津々浦々に展開されたプレカット事業の客層は、もちろん家を建てる会社。現場作業を最大限に効率化するため、1軒ごとに違う構造材の加工を、高度に電算化された技術で緻密かつスピーディーに行います。
日本の住宅産業に完全定着したといえるプレカット事業に、当社が目指すべき成長のヒントが隠れているのではと直感しました。自社の役割を今一度見直して進化への足がかりを掴む、そんな平成30年としたいのであります。