お一人様一回限り
先ごろ「人生お一人様一回限り」という言葉に巡り合いました。PHPから出版されている書物のタイトルです。
「総合空間創造企業」を掲げる業界の大先輩のお会社が、毎年恒例で企画される新春講演会でのこと。演台に立たれた黒田クロ先生(漫遊画家)は年間200回の講演をこなされるとのことで迫力満点。わかりやすい視点で生き方を説いてくださいました。いわく「自分の考え方次第で、人生はいかようにも変わる」。すなわち「寿命は天が決めるが、生き方は自分が決める」のだと。
平成30年になって、1月には元阪神タイガース監督の星野仙一氏、2月には俳優の大杉漣氏の若過ぎる死が話題になりました。彼らのありし日々は、これからも長く語り継がれることでしょう。死してなお、人の心の中にどのような存在として生き続けるかという意味で、命の炎は燃え続けるのでしょう。
おりしも一昨日、高校の同級生の訃報が届きました。卒業35年を経た昨年、何度も語らう機会のあった彼が、単身赴任先での急病に倒れました。哀しみにくれるご家族の傍らでお父上は凛として、お世話になった勤め先や関係者の方々に最上級の表現で感謝の言葉を申し述べられました。感極まったわれわれ仲間は、これから集うたびに彼の生前を語りつぐことでしょう。
今日から3月。春はまだまだ待ち遠しいですが、やはりこの一日を、お一人様一回限りの覚悟で、大切に生きなければと強く思うのであります。